| 回 答 者 | 行政書士 秋間大輔 日本行政書士会連合会 登録番号第04130906号 | ![]() |
いわゆる「特例期間」は、三十日以下の在留期間を決定されている者には適用されません。
このような外国人について、変更申請・更新申請などの審査結果が出ないまま在留期間が経過してしまった場合、理論上は不法滞在(不法残留)の状態になってしまいます。
ただ、実務上は、審査中であることを証明する文書を携帯していれば、警察に逮捕されたり入管に収容されることは基本的にはありません。
このような外国人が、審査中、どのように過ごしたらよいのか、入管法や判例の内容を踏まえて、以下、詳しく説明させていただきます。
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1、入管法の内容
いわゆる「特例期間」について定めている入管法第20条第6項(同法第21条第4項により更新の場合に準用)には、次のように明記されております:
第二項の規定による申請があつた場合(三十日以下の在留期間を決定されている者から申請があつた場合を除く。)において、(…略…)引き続き当該在留資格をもつて本邦に在留することができる。
引用元:e-GOV法令検索 入管法 第20条第6項
このように「三十日以下の在留期間を決定されている者」については、入管法の明文規定により、「特例期間」の適用対象から除外されております。
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2、「三十日以下の在留期間を決定されている者」とは?
「三十日以下の在留期間を決定されている者」としては、主に次の2つのケースが考えられます:
2(1) 短期滞在の場合
「短期滞在」については、①九十日・②三十日・③十五日以内の日を単位とする期間が指定されます(入管法施行規則 別表第二)。
この規定により三十日以下の在留期間を指定されて日本に短期滞在中の外国人が、更新申請・変更申請などを行なった場合については、特例期間の適用を受けることはできません。
| 申請の種類 | 具体例 |
| 更新 申請 | 急病などのやむを得ない理由によって「短期滞在」の在留期間を延長したい場合など |
| 変更 申請 | 日本人と結婚したことにより「日本人の配偶者等」に在留資格を変更したい場合など |
2(2) 特定活動(出国準備期間)の場合
日本で在留を継続してきた外国人が変更申請・更新申請を行なった結果、不許可となってしまった場合、申請人は即時に不法滞在(不法残留)になるわけではなく、入管に出頭した上で「特定活動」(出国準備期間)の在留資格をもらうことになります。
この「特定活動」(出国準備期間)の在留期間は、実務上、三十日と指定されることが多いです(まれに「十五日」の場合もあります)。
そのため、この外国人が出国準備期間中に他の在留資格への変更許可申請を行なった場合は、特例期間の適用を受けることはできません。
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3、審査中の過ごし方
「特例期間」が適用されない外国人が、入管に対して在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請を行なった場合、在留期間が経過した後は、理論上は不法滞在(不法残留)状態となります。
判例も、在留期間が経過した以上、違法性が阻却されない限りは、在留期間が経過した時点以降、不法残留状態になるとしています(最決平17・4・21刑集59・3・376など(参考文献p99(イ)より引用))。
しかし、実務上は、審査中であることを証明する文書を携帯していれば、警察に逮捕されたり入管に収容されることは基本的にはありません。
入管で変更申請・更新申請を行なった際に、パスポートに申請受理印が押されますので、外出時には受理印の押されたパスポートを必ず携帯するようにしてください。
ただ、これはあくまで実務の一般的な取扱いに過ぎません。
入管実務に詳しくない警察官に職務質問されてしまった結果、一時的に身柄を拘束されてしまうおそれもあります。
そのため、在留期間を経過した後は、不要不急の外出を控えることをおすすめします。
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4、参考文献
この記事を書くにあたり、法令や入管庁の公式サイトに記載の無い部分につきましては、次の文献を参考とさせていただきました:
詳説
入管法と外国人労務管理・監査の実務
〔第3版〕
著 弁護士 山脇康嗣
以上、参考にしていただければ幸いです。
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